外壁塗装の耐用年数と減価償却【平野区版】

事業のために資本的支出とみなされる外壁塗装を行った場合、法定耐用年数には施工した建物のものが適用となります。
その際、「支出」と扱うか「修繕費」として扱うかで会計処理に大きな違いが出てきます。

修繕費とみなされる場合は、主に建物の維持に必要な工事だった場合です。
壊れてしまった箇所を修繕したり、劣化によって使用不能になった設備の交換などです。
これらは必要経費として計上されます。

一方で建物の資産価値が向上した見なされる外壁塗装の場合は、「資産価値が上昇すると判断された工事」として費用は減価償却の対象として支出扱いになります。

まず「減価償却」とは、経年や使用に伴い価値が減少する固定資産を、耐用年数に応じて費用計上していくことを指します。

少しややこしく聞こえるかもしれませんが、例えば事業用に購入した建物や車、パソコンといった資産の取得費用を数年で分割し、経費として計上する手続きを行うことです。
不動産や車は、年数が経過するごとに価値も低下していきます。
この低下分を減少した資産の価値、すなわち減価と考えてその年の支出とします。

修繕費となっても支出となっても、最終的に必要経費として算入できる額に違いは生じません。
では結局のところ、外壁塗装は修繕費と資本的支出、どちらで計上した方がメリットがあるのかというと、不動産運用をしている方からすると単年で計上できる修繕費として計上した方が望ましいという考えの方が多いです。
しかしどちらにも節税などの面でメリットとデメリットがありますし、会計処理が異なったり、確定申告時に影響が出ることもあるため、違いは把握しておくことが重要ですね。